オーバーヘッド

 

相変わらずかっこいいあなた。

 

初めて見たときも、どんな時も、

わたしの目にはかっこよく映るあなた。

 

せっかくここまで頑張って頭の中で

あなたを悪い人に仕立て上げて乗り越えたというのに。どうして一瞬で引き戻すの?

 

鬱病ってどうやったらなるんだろう?」

と、到底わたしとは無関係で、どうやったらなれるんだろうと不思議に思ってた。だけど、あっさりなれたんだ。小学生の頃の自分に言ってあげたい。「ニキビも簡単にできるし、鬱にも簡単になれたよ」って。

 

既婚者だと知っていても止められなかった一目惚れ。本当に運命を感じた、似てる好み、心地よさ、空気感、ハモる言葉達。あなたと一緒にいれるなら全てを受け入れられた。不倫という許されない立場で、誰かに責められようと全てを失おうと別によかった。だってそれを打ち消すくらい彼の好きな気持ちが絶対的にわたしの中にあったから。

愛おしくて仕方なかった。本気で人を愛するということを知った。愛しすぎて彼の一部になりたかった。彼が感じる苦しみは全部私が飲み込んで彼を幸せにしてあげたかった。彼のためならなんでもできるって誓えたの。

 

そんな風に思って過ごしていたからかな。

あなたを失った瞬間、わたしは何者でもなくなった。何のために生きているのか、何を得て何を失ったのか、自分自身じゃあ全く処理ができない。あなたが全てだったあの日々から何も進めないの。それ以上の幸せを見出せないの。苦しいの。あなたの幸せを願えないの。苦しいの。こんなやつ生きてる意味あるのかな。一番大事で大好きな人の幸せすら願えないやつが生きてていいのか。愛し方がわからない自分。愛されたい気持ちは人一倍。そんな無限ループが、鬱ってやつらしい。鬱陶しいなあ。死にたいよ。

 

奥さんと子ども、家族にサッカー。

理想的だねあなたの生活。

そんな幸せなあなたの生活、壊したいなんて1ミリも思ってない。あなたに会いたい。あなたを愛してる。愛されなくていいあなたを愛していたい、それだけなの。

 

文字にするとわかる。

本当にわたしは自分勝手なクソ人間